水元公園

水元公園に初めて行った。
江戸時代に作られた小合溜(こあいだめ)という広い堀に沿って
広大な緑地帯が広がる。
水路も何本かあり水辺の景観は場所により姿を変える。
バスを降りると公園手前の住宅街からゆったりとした堀が始まる。
しずかに釣り糸を垂れる人が岸辺に座る。
「水郷」と言われるのが納得できる風情だ。
公園内に入ると広々とした湖のような景色で
向かいの岸の緑、奥の岸辺の木々の重なりが美しい。
娘が「向かいの岸に行きたい」と言ったので
「あとで行こうね」と軽く答えたが、橋が見当たらない。
後に調べると向かいは埼玉県で別の公園らしい。
石原都知事が「水元公園でレガッタの大会をすべき」
と言って話題になったことがあったが、日本離れした景観に
知事も魅せられたのだろう。
厳しい残暑が一息ついた涼しい1日で、お弁当のあと
えんえん4キロぐらい歩いて公園の端まで行った。
びっしりと赤い浮草でおおわれた芦の沼地の中の小川や、
緑の浮草が隙間なくおおって水があるとは思えない池のような
ところもある。そこにはアメンボがいたが緑の地面を歩いているようで
丸い波紋も起きなかった。
また、せせらぎのような小川もあれば、広々と広大な
蓮田もあり、大きな丸い葉が風にゆらりと吹かれていた。
出口に近いところは小合溜は細くなるが、岸辺が人工的でなく
どこかの里のようである。
さまざまな水辺の景観だけでなく、林もあり、10ヘクタールもの
野原もありとさまざまな緑を満喫できる公園だった。
生き物ももちろん豊富でセミのぬけがらが何十も一つの木についていた。
また違う季節にぜひ訪ねたいものである。
by nabana05 | 2007-08-19 06:48 | 緑地訪問

東京の片隅で昔ながらの緑を再現することを目指しています。活動の紹介や、地域の自然との出会いを書いています。


by nabana05
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