ヒヨドリジョウゴ

今の時期木の実、草の実は鳥の大事な餌となる。
ヒヨドリジョウゴはその名からしても、ヒヨドリが好んで食べるという意味で
赤いおいしそうな実が野山でも目立つ。
しかし、毒を持つらしい。
赤い実のガマズミ、黄色い実のヤドリギ、藍色の実の周りの星型のがくが真っ赤なクサギなど、実がきれいでかわいいのは鳥に食べてもらって種をちらばしてもらいたいから。でも中には毒を持っているのがあって、こういうのは鳥もたくさんは食べられない。植物の戦略としては「君は何をやりたいんだい?」と聞きたくなる。
多田多恵子さんの本によるとたとえば「ナンテン」も赤くかわいい実で鳥を呼ぶが毒があり、それは一度にたくさん食べられないため、という。ちょっとだけ食べてもらえばそれだけばらばらにいろいろなところに糞として出されるから、という作戦らしい。あと、鳥はいいけど、虫に食べられるのはごめん、という意味もあるようだ。
人間としてはそのような鳥と植物のかけひきは関係なく、
いつまでも残って初冬の陽ざしに輝く実を愛でるのみである。
ヒヨドリジョウゴ_e0047581_6311148.jpg


写真は新宿区の人家で、何かほかのつる植物に絡まっているヒヨドリジョウゴ。
by nabana05 | 2008-12-30 06:34 | 草と木

東京の片隅で昔ながらの緑を再現することを目指しています。活動の紹介や、地域の自然との出会いを書いています。


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