ご開帳

小田急電鉄は、自然ふれあい歩道という沿線の散歩道を設定し紹介している。
その調査員というのをやっていて、月に1回同じルートを歩いている。
これがけっこうおもしろくて、だんだん報告書に書くことがなくなるのでネタ探しに必死にならざるを得ない。
今回はビッグイベントがあった。担当ルート内では一番メジャーな寺新宿の「太宗寺」で年一回のご開帳があったのだ。毎月扉からのぞいてお参りしていた像に会える期待に満ちてでかけた。そして期待以上だった。
太宗寺は新宿に領地のあった内藤氏の菩提寺、閻魔像と脱衣婆像が有名で庶民の信仰を集めた。閻魔像は文化11年(1814)(今の像は体が震災で大破し昭和になって体を作り直したということだ)、脱衣婆像は明治3年の作。庶民の信仰を集めたのが納得できる迫力の2像である。
写真もOKということだったので撮影してきた。右手には亡者からはぎとった衣を握り、亡者たちに向って何か叫んでいるように見える。かなり恐ろしい。衣をはぐところから内藤新宿の妓楼の商売神として信仰されていたそうだ。閻魔信仰は各地にあるがこの地でさかんだったことは、妓楼が並ぶ土地柄と関係するように感じられる。人間の欲がむき出しになりがちな内藤新宿で地獄の王が目を光らせているというのはなんだかぴったりくるのだ.まあほんとうのところはよくよく調べないと結論付けることはできないけれど。
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by nabana05 | 2009-07-21 04:30 | その他

東京の片隅で昔ながらの緑を再現することを目指しています。活動の紹介や、地域の自然との出会いを書いています。


by nabana05
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