小田急自然ふれあい歩道その3 高遠桜~四谷大木戸
2011年 05月 15日
さて、新宿御苑大木土門から駐車場入り口へ向かう車道を渡ると
そこに一本の木が植えられています。
この木はそんなに高くないのですが
不思議と花が咲いた時にはとてもひときわ大きくなった感じがします。
天下の名桜と言われる高遠小彼岸桜。
ソメイヨシノより一週間~10日早く咲く気がします。
明治初期、高遠の桜馬場にあった桜を城址に移植したのが始まりで
今は高遠城址には1500本も、この桜が植えられているそうです。
エドヒガンとマメザクラ(またはキンキマメザクラ)が関与しているといわれ
固有の品種として認められています。
とても気品のある薄桃色。惚れこめる桜です。
江戸の初めから新宿には内藤家の屋敷がありましたが
内藤氏はやがて高遠の藩主となるので、その縁で
この桜が植えられているというわけです。
さて、このあと「小田急自然ふれあい歩道は」四谷区民センターの
駐輪場を抜けていきます。「なぜここを!」と思いますが
駐輪場の先の金網に「玉川上水」の説明が…。
区民センターの中には東京都の水道局が入っています。
昔ここは四谷大木戸があり、玉川上水はここから暗渠となって
江戸市中に運ばれていました。
大木戸には水番所があり、上水を監視していたわけです。
今、同じ場所に水道局!
2,3年前一回訪ねて行って、金網の中に何があるか聞いたことがありました。
とても親切に教えていただきました。
下水の水栓があるそうで、地下にある4本の水路のうちの一部に
もと玉川上水の水路を使っているのだそうです。
だからうらぶれた(失礼!)この場所に説明が書いてあったのです。
「ブラタモリ」を見たらタモリさんがやはりこの水道局を訪ねていました。
さて、四谷区民センターのビルを抜けるとそこは外苑西通りと新宿通りの交差点。
この交差点がもと四谷大木戸のあったところだそうです。
振り返ると玉川上水関係の石碑・説明板がいくつかあります。
これは昭和34年の丸ノ内線の工事で出土した玉川上水の石樋を利用した碑だそうです。
ここから暗渠になり江戸の人々にとって大事な水を供給していた玉川上水ですが
まだ余っていてそれを余水として水路に流していました。
その水路の跡を見ることができます。
ここを「ブラタモリ」では特別許可を得て歩いていました。
さすがテレビ。うらやましいです。
この水路跡はしばらく続いていますが、大都会の中でちょっと不思議な静かな雰囲気です。
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